デザイン超初心者におすすめする本

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1) ノンデザイナーズ・デザインブック

はじめに

「ノンデザイナーズ・デザインブック」は、デザインの世界に一歩踏み出したばかりの方にとって、まさに“最初の一冊”としておすすめできる本です。特に、この本が強調しているのが「デザインの4つの基本原則(近接・整列・反復・コントラスト)」というシンプルな考え方です。初心者の方ほど「デザインって、センスや才能が必要なんでしょ?」「美大を出てないと難しいのでは?」と思いがちですが、本書ではそのような漠然とした概念を、誰でも理解できる形で具体化してくれます。

以下では、この本が取り上げる4つの基本原則について解説し、どのように活用すれば効果的かを掘り下げます。


デザインの4つの基本原則

1. 近接(Proximity)

「近接」とは、関連する要素を近づけ、関係のない要素は離すというシンプルなルールです。たとえば、学校の発表用資料や部活動のチラシを作る際、タイトルと本文の距離がバラバラだったり、見出しと説明文が適当な位置に配置されていると、見る人はどこから読めばいいか分からず混乱してしまいます。

近接の原則を意識してレイアウトを整えるだけでも、読み手が「この見出しの下にはこの説明が書いてあるのだな」と直感的に理解できるデザインに変わります。このわずかな違いが、読み手のストレスを軽減し、デザイン全体の「わかりやすさ」を向上させるのです。


2. 整列(Alignment)

「整列」とは、要素を統一した位置にきれいに並べることを指します。たとえば、左揃えや中央揃え、右揃えなど、文字列を整えるだけで作品全体が整った印象に早変わりします。

本書には実際のビフォーアフター例が豊富に掲載されており、「ただ文字を揃えるだけで、こんなにも洗練された印象になるのか」と驚くこと間違いなしです。さらに、この原則は文字だけでなく、写真やイラストの配置にも応用できます。整列をマスターすることで、デザイン全体の“骨格”づくりが格段に上達します。


3. 反復(Repetition)

「反復」は、同じ要素を繰り返し使用してデザイン全体に統一感を持たせるテクニックです。たとえば、見出しのデザインや色使い、フォントの種類を毎回変えてしまうと、内容が同じでも全体がちぐはぐな印象になってしまいます。

反復を意識して同じ色やフォント、レイアウトを繰り返し使用することで、「このデザインはまとまっているな」と安心感を与えることができます。本書では、ポスターや名刺、プレゼン資料などの具体例を通じて、反復をどのように実践するかを分かりやすく解説しています。


4. コントラスト(Contrast)

「コントラスト」とは、要素同士のメリハリをつけることです。たとえば、大きな文字と小さな文字の組み合わせ、淡い色と濃い色の組み合わせなど、あえて強い違いをつけることで、見出しや重要な情報を目立たせることができます。

コントラストが不足すると、デザイン全体がぼんやりとして印象に残りにくくなります。本書には、「ここまで大胆に文字サイズや色の違いをつけて良いのか」という驚きと、「コントラストがあると読みやすさとインパクトが格段に増す」という発見が得られる事例が豊富です。


実践と応用

本書の魅力の一つは、具体的な例示が非常に分かりやすい点です。レイアウトのビフォーアフターが多く掲載されており、「同じ内容でもレイアウトを変えるだけでこんなに違う」ということが視覚的に理解できます。さらに、専門用語を平易に説明しているため、中学生でも無理なく読み進められます。

本書を読むだけでなく、自分の作品で実際に試してみることをおすすめします。たとえば、学校のレポートや部活動のポスターを題材にして、「近接を意識してみる」「整列のルールを適用する」といった改善を行えば、知識がしっかりと定着します。


まとめ

「ノンデザイナーズ・デザインブック」は、初心者がデザインを学ぶための最適な1冊です。近接・整列・反復・コントラストという4つの原則を理解するだけで、これまで何気なく作っていた資料やチラシが劇的に良くなります。さらに、なぜその配置やフォントが効果的なのかという理屈を把握することで、読み手に伝わりやすいデザインを構築できるようになります。

もし「自分にはデザインの才能がない」と思っているなら、この本を手に取り、知識を吸収して実践を重ねてみてください。デザインの基礎を楽しく学びながら、自分のアイデアを形にする喜びをぜひ味わってください。


2) 1冊ですべて身につくHTML & CSSとWebデザイン入門講座

1冊ですべて身につくHTML & CSSとWebデザイン入門講座

はじめに

「1冊ですべて身につくHTML & CSSとWebデザイン入門講座」は、特に「これからWebサイトを自分で作ってみたい」「ホームページの仕組みをゼロから学びたい」という初心者の方にぴったりの本です。HTMLとCSSという2つの言語は、Webページの基盤でありながら初心者には少しとっつきにくいイメージがあります。しかし、この本は見やすいレイアウトとわかりやすい解説で、初めてプログラミングやコーディングに触れる方でもスムーズに学習を進められる構成になっています。

以下では、本書の特徴と魅力を詳しくご紹介します。


HTMLの基礎

HTMLとは

HTML(HyperText Markup Language)は、「Webページをつくるための“枠組み”や“要素”を記述する言語」です。本書では初心者向けに、HTMLの基本概念から丁寧に説明しています。

実践的なタグの使い方

たとえば、「見出しを付けたいときはタグを使う」「段落を作るときはタグを使う」など、実際のタグの書き方が豊富なサンプルとともに紹介されています。これにより、理屈だけでなく実践イメージも同時に掴めるのが魅力です。

さらに、「タグって何だろう」「属性ってどう使うの?」といった基本的な疑問にも丁寧に答えてくれるため、初学者でも安心して学習を進められます。


CSSの基礎

CSSとは

CSS(Cascading Style Sheets)は、「HTMLで組み立てた骨組みにデザインを施すための言語」です。文字の色やフォントサイズ、レイアウトの調整など、Webページの見た目をコントロールする役割を担います。

視覚的な理解を助ける解説

CSSは初心者にとって「記号が多くて難しそう」と感じられることもあります。しかし、本書では「CSSコードがどのように画面に反映されるのか」をステップごとに解説。図解やスクリーンショットを活用しているため、視覚的に理解しやすい内容となっています。


Webデザインの基礎知識

見やすさとユーザビリティ

本書では、コードの記述だけでなく「見やすいWebサイトを作るためのデザイン原則」にも触れています。たとえば、

  • 色の組み合わせのコツ
  • ユーザーが迷わないナビゲーションの配置

といった、実際のデザイン現場で役立つ知識が盛り込まれています。

コードとデザインを同時に学ぶ

初心者向けの教材はコード解説に偏りがちですが、この本は「コード」と「デザイン」をバランス良くカバーしています。これにより、実践的なスキルが身につくのが特徴です。


実践的な学びの進め方

手を動かして学ぶ

本書を読んだ多くの学習者は「実際に手を動かしながら学べる点が良い」と評価しています。書籍内のサンプルコードをそのままコピーしてブラウザで表示させる。さらに、自分なりに色やフォントサイズを変更してみることで、「こうすると画面がこう変わるのか!」という気づきを得られます。

小さな成功体験がモチベーションに

このような小さな成功体験を積み重ねることで、学習のモチベーションが自然と高まります。初心者が抱きがちな「挫折感」を軽減する工夫が随所に凝らされています。


次のステップへの足掛かり

活躍の場が広がる

Webサイトを自作できるようになると、学校の文化祭やサークル活動、個人ブログなど、さまざまな場面で活用できます。また、オリジナルのWebページを通じて作品や活動を発信するニーズが高まる中、自分好みのデザインができるスキルは大きな強みとなります。

将来のスキルアップにつながる

本書を通じてHTMLとCSSをしっかり理解すれば、次のステップとしてJavaScriptやPhotoshopなどの技術に挑戦しやすくなります。本書はWebデザインの基礎を築くと同時に、さらなる学びへの道を広げてくれるのです。


学習を成功させるコツ

丸暗記ではなく理解を重視

コードの文法を丸暗記するのではなく、「WebブラウザがHTMLやCSSをどのように解釈し、画面に表示するか」を理解することが重要です。本書はその背景をわかりやすく解説しているため、初心者でも自然に理解を深められます。

問題解決を楽しむ

エラーが発生した場合は、それを「学びの機会」として捉えることがポイントです。問題解決を通じて、より深い理解が得られるでしょう。


まとめ

「1冊ですべて身につくHTML & CSSとWebデザイン入門講座」は、初心者がつまずきやすいポイントを自然にクリアできるよう工夫された一冊です。

この本を片手に、自分だけのオリジナルWebサイト作りに挑戦してみてください。挫折しにくい構成と豊富なサンプルに支えられ、最後まで楽しく学習を続けられるはずです。


3) スラスラわかるCSSデザインのきほん

 「スラスラわかるCSSデザインのきほん」は、そのタイトルが示すとおり「CSSを使いこなしたWebデザインを、初心者でもスラスラ理解できるように導いてくれる本」です。特に、HTMLの概念をひととおり学んだあとで「CSSの具体的な使い方をもう少し丁寧に勉強したい」「デザインを自分好みに作り込みたい」という方に向いています。HTMLはWebページの骨組みを作る部分がメインですが、CSSはページ全体の“見た目”や“装飾”を司るため、覚えることが多岐にわたります。本書では、その膨大な知識を初心者がつまずきにくい順番で紹介し、例題や演習を通じて自然に身につけられるよう工夫されています。

 CSSというと「セレクタがいろいろあって難しそう」「プロパティの種類が多すぎて覚えきれない」というイメージを抱く方も多いでしょう。しかし、本書の魅力は、“出てくる用語やプロパティをひとつひとつ実例ベースで解説している”点にあります。たとえば「colorプロパティ」で文字色を変えるときに、「どのように色を指定すれば良いのか」「16進数表記やRGB表記とは何か」「背景色と文字色のコントラストを考慮するにはどうすればいいのか」といったことを、章を追って少しずつ学びます。いきなり膨大なプロパティ一覧を見せられるのではなく、「ここでは文字色を変える実験をしましょう」→「次は背景を変えましょう」→「次はレイアウトに挑戦しましょう」というステップで知識が増えていくので、初心者でも不安を感じにくい構成です。

 また、本書は「Webデザイン」という視点からCSSを学べるのも大きなポイントです。ただ「このプロパティでこういうことができる」というリファレンス的な説明ではなく、「読みやすいサイトにするにはどうレイアウトすればいいのか」「ボタンやメニューを配置するときのコツは何か」といった実践的な課題に取り組みながらCSSを覚えていける仕組みになっています。学校の部活動やサークルのWebページを自作したい、個人ブログの見た目をもっとカッコよくアレンジしたい、そういった具体的なゴールを思い描くとき、本書の解説が強力な手助けとなるでしょう。

 さらに、CSSで多くの人が悩むのが「レイアウト」の部分ではないでしょうか。たとえば「横並びのメニューをきれいに中央配置にしたい」「ヘッダーとフッターの幅を画面いっぱいに広げたい」「2カラムや3カラムのページを作りたい」といった要望がよく出てきますが、displayやfloat、flexbox、さらには最近注目されているgridレイアウトなど、CSSには多種多様な機能があります。本書では、それぞれの特徴や使い所をしっかり解説しているので、「なんとなくコピペしたけど、なぜそれで動くのか分からない」という状況になりにくいのです。また、レイアウトの崩れや思わぬ余白など、実際にCSSを書いていると出会うトラブル事例も取り上げられ、「どう直せばいいのか」までフォローされています。

 初心者にとってありがたいのは、説明に添えられている画像や図解がわかりやすく、ビフォーアフターを視覚的に捉えられる点です。CSSのコードを修正すると画面がどう変わるのかが、すぐに理解できます。「文字が左に寄ってたのに、marginを設定したら中央に寄った」といった変化を目で見て確認できるので、初心者が感覚的に理解しやすい構成です。文章だけの解説だとわかりにくい部分も、本書では丁寧に図示されているため、“読むだけで疲れてしまう”ということが起こりにくいでしょう。

 また、本書は「スラスラわかる」と銘打たれているとおり、文章自体も平易で読みやすいのが特徴です。専門用語のオンパレードで「結局何を言っているのか分からない…」と挫折してしまう初心者向けの本とは一線を画し、具体的なコード例と画面キャプチャを並べながら丁寧に解説してくれます。まさに“対話的な学び”という印象で、「この場面ではこう書いてみましょう。するとこうなります」と進めてくれるので、自分が講義を受けながら実験しているかのように感じられるはずです。

 学習のコツとしては、やはり“実際に手を動かす”こと。たとえば本書のサンプルコードをまるごと写経し、ブラウザで表示してみる。そこから、色の値を変えたり、フォントサイズを変えたり、box-shadowやtransitionなどちょっとした装飾を加えてみたりと、自分オリジナルのアレンジに挑戦してみるのがおすすめです。「こう書くとこういう見た目になるんだ」という発見は、本を読むだけでは得られません。試行錯誤を重ねるなかで、「あ、このプロパティを使えば画像をうまく配置できるな」「marginとpaddingの違いはこうなんだ」と、自然と理解が深まっていくのです。

 さらに、CSSを学ぶ過程で、配色やフォント選び、文字組みといったデザイン要素にも興味を持ったら、別のデザイン本やタイポグラフィの本を並行して読むのも良いでしょう。本書が「レイアウトとスタイルの技術」を教えてくれるのに対して、デザイン本が「見た目をさらに美しく・読みやすくするコツ」を補ってくれます。両方を意識することで、より完成度の高いWebサイトが作れるようになるわけです。

 まとめると、「スラスラわかるCSSデザインのきほん」は、HTMLの基礎は一通り学んだけれど、CSSに関してはまだまだ自信がない…という人にぴったりです。初心者が陥りがちなレイアウトのトラブルや、意外と知らない便利なプロパティなどを網羅的に学べるため、「あれ、なんで思い通りに表示されないんだろう?」という疑問を一つ一つ解決できます。文字色や背景色を変えるだけでなく、ボックスモデルの原理やfloatの使い方、flexboxやgridレイアウトを使った最先端の手法まで触れられている場合も多く、今後のデザインスキルを大きく伸ばす“土台”となるでしょう。

 「CSSは奥が深いから大変そう…」と思うかもしれませんが、最初は“できるところからコツコツ”でまったく問題ありません。背景色を変更できるようになり、文字サイズを変えられるようになり、少しずつステップアップしていくうちに、「じゃあ、もう少し複雑なレイアウトもやってみよう」という意欲がわいてくるはずです。本書はその“最初のハードル”をぐっと下げてくれる親切なガイドブックですので、CSSが苦手と感じている方は、ぜひ手に取ってみてください。きっと、思ったよりも早く“CSSって面白い!”と感じられるようになるでしょう。


4) タイポグラフィの基本ルール

 「タイポグラフィの基本ルール」は、文字の扱い方を中心にデザインを考えるときに非常に役立つ一冊です。デザインには色やレイアウト、写真やイラストなど多くの要素がありますが、中でも“文字”は極めて重要なパーツといえます。なぜなら、多くのWebサイトや印刷物には文字情報が溢れており、それらをどう見せるかによって「読み手に与える印象」や「情報の伝わりやすさ」が大きく変わるからです。本書では、フォントの選び方や文字組みのルール、さらには文字のサイズや行間の設定などを、初心者でも分かりやすい形で体系的に学ぶことができます。

 タイポグラフィという言葉自体、あまり耳慣れないかもしれませんが、簡単に言うと「文字をデザインし、組み立てる技術や芸術」のことです。たとえば、同じ文章でもゴシック体を使うのか、明朝体を使うのか、あるいは手書き風のフォントを使うのかによって、印象がガラリと変わりますよね。加えて、文字サイズの大小や、行間(ラインスペース)の広さ、文字と文字の間隔(カーニングやトラッキング)の調整によっても、可読性やデザイン性は大きく左右されます。本書では、こうした基本的な知識をわかりやすい例とともに紹介してくれるため、「文字の扱いなんて、好きにやればいいんじゃないの?」と思っていた方でも、きっと“奥深さ”に気づかされることでしょう。

 まず、本書が教えてくれるのは「フォントの種類と特徴」です。大きく分けると、和文フォントではゴシック体と明朝体、欧文フォントではサンセリフ体とセリフ体などの分類があり、それぞれに得意・不得意や、与える印象が異なります。たとえば、ゴシック体やサンセリフ体は線の太さが均一でスッキリと見えるため、モダン・スタイリッシュな雰囲気を出したいときに向いています。一方、明朝体やセリフ体は、文字の線に太い部分と細い部分があり、クラシックで上品な印象を与えることが多いです。こうした特徴を正しく知れば、「このデザインにはどのフォントを使うべきか?」という判断がしやすくなります。

 さらに、文字組み(レイアウト)に関しても重要なトピックが多数あります。たとえば行間を広く取ると文章が読みやすくなるが、あまり広すぎると途中で視線が離れてしまうこともある。文字サイズを大きくすれば目立つものの、狭いスペースには収まりにくい。文字の詰め方(カーニング)を丁寧に調整すると、文章全体が洗練された印象に見えるなど、本書では一つひとつの要素が、どのように可読性やデザイン性を左右するかを理論的に説明してくれます。

 また、「色と文字の組み合わせ」についても詳しく触れられているかもしれません。背景色が濃い場合には文字色を明るくしないと読みにくいし、淡い色同士だとコントラストが足りずにぼんやりした印象を与えてしまう。重要な部分だけ文字色を変えて目立たせるなど、文字を軸にした配色の考え方を知れば、「背景に使う色をどう選べばいいの?」という疑問も自然と解消されるでしょう。タイポグラフィをマスターすることは、単に文字の選び方を学ぶだけではなく、デザイン全体の調和を考える力を育むことでもあるのです。

 なお、本書を読む際のポイントは、やはり“学んだ内容を実際に試す”という姿勢です。Webデザインや紙のポスター、学校の発表用資料など、さまざまな場面で文字を扱う機会は意外と多いはず。「ここではフォントを変えてみよう」「行間をもう少し広げてみよう」「タイトルと本文で字体を変えてみよう」といったトライアルを積み重ねることで、読んだ内容が自分のスキルとして定着します。本書は図版が多く、良い例・悪い例を比較しながら解説しているため、「自分のデザインはどちらに近いか?」と振り返る材料にもなり、実践的な学びが得やすいでしょう。

 タイポグラフィを意識し始めると、世の中の看板や広告、Webサイト、書籍の組版などにも自然と目が行くようになります。「あ、この看板は文字のサイズは大きいけど行間が狭すぎて読みにくいかも」「このサイトはセリフ体を使って高級感を演出しているな」と、日常生活がちょっとした“教材”に早変わりするのです。そうした観察の積み重ねが、どんどんあなたのデザイン感覚を研ぎ澄ましてくれます。

 また、タイポグラフィを学ぶメリットは、“文章を読む相手の気持ち”に配慮できるようになることです。たとえば小さい文字で長々と書いてしまうと、読む人にストレスを与えるかもしれない。あるいは、かっこいいフォントを使っていても、線が細すぎて画面上では見づらいかもしれない。こうした問題は、「文字をどう見せれば読みやすいのか」「どんな環境(紙・PC・スマホ)で閲覧するのか」を意識し始めると自然と気が付くようになります。すなわち、タイポグラフィの知識は、“相手にやさしいデザイン”を考える第一歩でもあるのです。

 本書では、こうしたタイポグラフィの知識を基礎から押さえ、初歩的なルールから実際の活用例まで豊富に取り上げているため、初心者でも理解しやすいのが特徴です。また、デジタル環境だけでなく印刷物の世界でも役立つ知識が満載なので、学生の方であれば部活動のポスター制作や文化祭のパンフレット、社会人の方であれば社内資料やプレゼン資料の作成などにも応用できるでしょう。文字の扱いをマスターすれば、多くの場面で「読みやすく見やすいデザイン」を作れるようになり、一目置かれる存在になれる可能性すらあります。

 まとめると、「タイポグラフィの基本ルール」は、“文字”という最も身近でありながら奥深い要素を軸に、デザインの本質を学べる書籍です。初心者が読むと、「こんなに知るべきことがあったのか!」と驚くかもしれませんが、丁寧な解説と豊富な事例があるので、気づきや学びも多いはず。Webデザイナーだけでなく、紙媒体のデザイナーやライター志望の方、あるいは単に“文字が大好き”という方にも幅広くおすすめできます。もしあなたが、「文章は書けるけど、見栄えがいまいち」「フォントをどう選べばいいのか分からない」と悩んでいるなら、本書を手に取ってみてください。きっと、タイポグラフィという新たな視点を手に入れ、デザインへの意欲が一層高まることでしょう。


〈まとめ〉

上記4冊の本は、それぞれ異なる切り口から「デザイン初心者の基礎づくり」をサポートしてくれる貴重な教材です。

  1. ノンデザイナーズ・デザインブック
    • 近接・整列・反復・コントラストの4原則を学びたい人に。
  2. 1冊ですべて身につくHTML & CSSとWebデザイン入門講座
    • Webの世界に飛び込みたい人が、HTMLとCSSを同時に学ぶ入門書として。
  3. スラスラわかるCSSデザインのきほん
    • CSSにフォーカスして、レイアウトや見た目を自由に操れるようになりたい人へ。
  4. タイポグラフィの基本ルール
    • フォントや文字組みの基本を学び、印象的・読みやすい文字デザインを追求したい人に。

いずれも図解や事例が豊富で、専門用語もわかりやすく解説されているため、中学生から大人まで幅広い層が読み進めやすいでしょう。デザインは決して“センスが良い人だけの世界”ではありません。大切なのは、基本ルールを理解し、実際に手を動かしながら試行錯誤することです。ぜひ、これらの本を参考にしながら、自分の目指すデザインやWebサイトを形にしてみてください。きっと、「あ、思ったより楽しいかも!」と感じる瞬間が訪れるはずです。

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